【公式映像脚本】『姉が私の髪を一本も捨てずに集めていたのはなぜ?』
キャッチコピー:姉の高木真奈/妹の高木結衣
■ 登場人物
・高木 真奈(親切そうに妹の髪をとかしながら、その髪を使った人形で妹を家に留める姉。)
・高木 結衣(出勤したいのに足が動かず、姉の世話の本当の目的に気づく妹。)
■ 本編カット割り台本
【シーン 1】
◆ s01(4秒)
ト書き:朝、姉妹の自宅の居間。妹の結衣はベンチから立とうとするが、足が動かない。姉の真奈は隣で髪をとかしている。人形は姉の左手で膝の横に隠れている。
テロップ:[姉の高木真奈/妹の高木結衣]
高木 結衣「会社に行きたいのに、足が動かない。」
◆ s02(5.5秒)
ト書き:真奈は妹を座らせたまま、世話をするように髪をとかし続ける。
テロップ:[朝・姉妹の自宅]
高木 真奈「座ってて。私がとかしてあげる。」
◆ s03(5.5秒)
ト書き:真奈は抜けた黒い髪の絡んだブラシを自分の胸元へ戻す。髪を集めてきたことを、穏やかに話す。
高木 真奈「毎朝抜けた髪、一本も捨ててないの。」
◆ s04(5.5秒)
ト書き:真奈が左手の人形を膝より上へ出す。半透明の胸部分に黒い髪が詰まり、足は付属のひもで結ばれている。結衣が見る。
高木 真奈「人形に、あなたの髪を入れたの。」
◆ s05(5.5秒)
ト書き:結衣は人形の結ばれた足と、自分の動かない足を見比べる。真奈は答えず、人形を持ったまま見つめる。
高木 結衣「その人形、どうして足を結んだの?」
◆ s06(5.5秒)
ト書き:真奈は質問を流し、また髪をとかす。結衣はその手を怖がり始める。
高木 真奈「立つと危ないよ。とかしてあげる。」
◆ s07(5.5秒)
ト書き:結衣が病院へ行きたいと訴える。真奈はブラシをベンチの自分の右側に置き、人形を左手に残す。
高木 結衣「病院に行きたい。髪はもういい。」
◆ s08(5.5秒)
ト書き:怖さの山。真奈が髪入り人形の腕を持ち上げると、結衣の腕も同時に勝手に上がる。決め台詞は冒頭の二秒半以内に終え、その後は三秒間、姉妹の顔と上がった腕を無言で見せる。腕がそろった瞬間に低い効果音を一撃だけ入れ、以後は無音。
高木 真奈「その髪で、あなたを動かせるの。」
◆ s09(5.5秒)
ト書き:真奈は人形の腕を下ろす。結衣の腕も下がる。真奈は髪を集めた目的を言い切り、親切ではなかったと確定させる。
高木 真奈「家にいてほしくて、髪を集めたの。」
◆ s10(5.5秒)
ト書き:真奈が足を結んだままの人形を前へ傾ける。結衣も同じ角度へ前かがみになり、自分では戻れない。妹の言葉の後も姿勢を固定したまま画を止め、姉に体を支配された結末で閉じる。
高木 結衣「私の体なのに、動かせない。」