『契約は一年、恋は禁止』第1話「契約の夫は、八年前に消えた初恋』
——契約結婚の第一条「私に恋をしたら即離婚」――現れた契約夫は8年前に消えた初恋の人だった。
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亡き祖父の時計店を立ち退きから守るため、30歳の誕生日までに「1年限定・恋は禁止」の契約結婚に署名する時計職人の水瀬汐里。しかし目の前に現れた契約の夫は、8年前に自分が修理した傷入り時計を身につけた初恋の人・湊だった。その場で婚姻届に署名して立ち退きを白紙にした湊だったが、差し出された名刺には「時計店を買収・取り壊す開発会社の社長」の肩書が記されていた。
契約結婚の第一条――
「私に恋をしたら、即離婚」。
条件:30歳までに結婚しなければ時計店を没収。
水瀬汐里「明日までに結婚しないと、祖父の時計店が取り壊される……。」
張り詰めた空気のなか、場面が動く。
藤代千景「期間は一年。第一条、お互いに絶対、恋をしないこと。」
張り詰めた空気のなか、場面が動く。
水瀬汐里「恋なんてしません。八年前に全部、捨てましたから。」
張り詰めた空気のなか、場面が動く。
藤代千景「お待たせ。あなたの契約の夫よ。」
張り詰めた空気のなか、場面が動く。
水瀬汐里「え……その時計の傷、私が八年前に直した……!」
契約夫の正体:8年前に消えた初恋の人・湊。
鷹宮湊「久しぶりだな、汐里。八年ぶりか。」
張り詰めた空気のなか、場面が動く。
水瀬汐里「湊……!? なんで黙って消えた人が、結婚相手なの!?」
張り詰めた空気のなか、場面が動く。
鷹宮湊「この署名で、君の時計店の立ち退きは今日で白紙だ。」
張り詰めた空気のなか、場面が動く。
水瀬汐里「これで店が守れる……ありがとう。」
鷹宮湊「ただし、名刺を見てから礼を言え。」
鷹宮開発 代表取締役社長 鷹宮湊(時計店の買収元)。
水瀬汐里「鷹宮開発の社長……!? 私の店を潰そうとしてたの、あなただったの!?」
店を奪う宿敵との1年同居――
第2話『初夜の契約書』。
鷹宮湊「今日から一年、同じ屋根の下だ。せいぜい俺に惚れるなよ、妻殿。」