『契約は一年、恋は禁止』第1話「結婚相手は、8年前に消えた元カレでした』
——お店を守るために結婚するふり?
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豪華なペントハウスのデスクで、白川汐里(26)が1年間の「契約結婚同意書」への署名から顔を上げると、窓際に立っていた男が振り返る――それは8年前に消えた元カレ・久世湊(28)だった(テロップ:契約結婚の相手が元カレ!?)。
白川汐里「契約結婚の相手が……8年前に消えた元カレの湊!?」
レトロな白川時計店。法務仲介人の千景が汐里に告げる。「会社が、このお店を明日壊すと決めました。止める方法はひとつ。社長と結婚して、ここを二人の家にすれば、1年は壊せません」
白川汐里「数時間前……」
藤代千景「会社が、このお店を明日壊すと決めました。」
藤代千景「止める方法はひとつ。社長と結婚して、ここを二人の家にすれば、1年は壊せません。」
白川時計店の中で、汐里(26)は亡き祖父の形見の懐中時計を両手で強く握りしめ、1年間の契約結婚を受ける決意を固める。
白川汐里「お祖父様の時計店が守れるなら……社長さんに直接会って契約します。」
久世都市開発のペントハウス社長室。全面ガラス窓の前に背を向けて立つ新郎の顔を見ないまま、汐里はデスクの「契約結婚同意書」に署名する。
白川汐里「その夜……」
白川汐里「時計店を守るため、契約書に署名しに来ました。社長さんは——」
シャープなスリーピーススーツを着た長身の若き社長・久世湊(28)が窓際でゆっくりと振り返る――その顔は8年前に突然姿を消した元カレの湊だった。
久世湊「俺だ、湊だ。……久しぶりだな、汐里。」
白川汐里「8年前に消えた元カレ……湊……?」
汐里は息を呑んで持っていたペンをデスクに落とし、8年前に急にいなくなった元カレの湊が結婚相手であることに驚愕する。
白川汐里「湊……!? どうして!? 8年前、急にいなくなったのに!」
湊が一歩近づき、ガラスのデスクの上に契約の「別紙条項」を置いて、時計店の1年間取り壊し凍結と引き換えの絶対条件を告げる。
久世湊「取締役会の連中から時計店を守るには、この特例を使うしかなかった。ただし条件がある。」
湊が別紙の第3条を指で示す。「契約期間中、互いに恋愛感情を持つことを禁じる。取締役会がそう条件を付けた。破れば即座に時計店を取り壊す」
久世湊「第3条。契約期間中、互いに恋愛感情を持つことを禁じる。破ったら店は壊す。」
汐里はプライドを持って湊を真っ直ぐに睨み返し、8年前に自分を捨てた人を二度と好きになることはないと宣言する。
白川汐里「望むところよ。8年前に私を捨てた人なんか、二度と好きにならない!」
汐里が去った後、湊は左の袖口をずらし、手首の傷だらけのペアウォッチを見つめる。「……あの日の時計だ。今度こそ、お前を守り抜くために戻ってきた」
久世湊「……8年前のペアウォッチだ。今度は守るために戻ってきた。」
久世湊「ここから一年、店で一緒に暮らす。」