『私を捨てた夫が、私の会社に面接に来た』第6話「元夫が、嘘の噂を流した』
——仕返しの嘘?
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翌日の昼、人事部のオフィス。冒頭から美咲のスマホが鋭く震え、美咲の指が画面の上で止まる。美咲は息をのみ、スマホを握り締める。最初の1秒は字幕「仕返しの嘘?」だけで、台詞は入れない。1秒後に字幕「健太の元妻・美咲/採用責任者」と、嘘の投稿「元妻の面接官が、仕返しで元夫を落とした」を示す。美咲は「嘘よ。記録で確かめて」と噂を否定して望みを伝える。
高橋 美咲「嘘よ。記録で確かめて。」
美咲が投稿を再生する。流れるのは、健太がこっそり録音した面接の音声。第1話の実際の発言「あなたが私を捨てたことと、面接に落ちたこと」の直後で再生が止まる。「関係ない」は聞こえない。投稿の音声が途中で切れていると美咲が指摘する。字幕で元夫・健太が面接をこっそり録音したことと、不採用を決めたのは中村部長であることを示す。通話の場面や通話終了の表示は出さない。編集方法の詳しい検証はまだしない。
高橋 美咲の声が響いた。「あなたが私を捨てたことと、面接に落ちたこと」
高橋 美咲「投稿の音声が途中で切れている。」
中村部長が美咲の机へ来る。美咲の上司だと字幕で紹介する。中村自身が「不採用は私が決めた」と述べ、会社には苦情が続き、採用の応募も止まっていると伝える。美咲が元夫を落としたという投稿の主張を、作品の事実として扱わない。
中村 浩二「不採用は私が決めた。苦情が続き、応募も止まっている。」
中村は録音の声が美咲本人のものだと確認する。美咲も声は認めるが、仕返しは否定する。声が本人のものでも、投稿の主張が事実と確定するわけではない。否定だけで結論を出さず、記録を調べる必要につなぐ。音楽は盛り上げない。
中村 浩二「音声は、確かにあなたの声だ。」
高橋 美咲「はい。でも、私は仕返しなんてしていません。」
美咲は、投稿の音声と同じ面接を記録した会社の面接の録画を指す。会社の面接の録画と比べ、不採用の理由と発言の前後を調べてほしいと頼む。録画の再生や検証結果はまだ見せない。音楽は盛り上げない。
高橋 美咲「会社の面接の録画と比べてください。不採用の理由も、発言の前後も。」
美咲は会社の面接の録画との比較を求めた後、自分自身も調べてほしいと申し出る。声を認めて否定するだけでなく、自分も調査を受ける姿勢を示す。で一行だけ話し、最初の4秒以内に終える。最後の1.5秒は台詞なしで毅然とした表情を見せる。ここだけ音楽を盛り上げる。
高橋 美咲「私のことも、一から調べてください。」
不採用を自分が決めたと述べた中村は、自分だけで調査の結論を出さない。美咲を無条件にかばうのではなく、会社の外の人による公平な調査を決める。字幕で担当が会社の外の弁護士・小野寺さんだと示す。小野寺本人は登場させない。短い決定だけを落ち着いて伝え、無言の溜めや音楽の盛り上がりは足さない。
中村 浩二「会社の外の人に、公平に調べてもらう。」
公平な調査が決まった後、中村は調査中は採用の仕事から外れるよう美咲に伝える。美咲は受け入れる。クビや退職ではない。続いて美咲のスマホが新しいSNS通知で震え、美咲が画面を見る。音楽は盛り上げない。
中村 浩二「調査中は採用の仕事から外れてくれ。」
高橋 美咲「……分かりました。」
美咲は直前に届いた新しいSNS通知を開く。「高橋美咲は、知り合いだけを合格させている」という別の嘘の書き込みが表示される。美咲は嘘だと否定する。会社による調査結果はまだ出さない。届いたのは書き込みだけで、新しい音声の公開や再生はない。
高橋 美咲「私が知り合いだけ合格させてる? また嘘……。」
美咲はスマホを中村へ向け、健太がこっそり録音した面接の音声を指して「やっぱり健太が?」と疑いを述べる。中村は、投稿者はまだ分からず、これから会社の外の人による調査で確かめるのだと落ち着いて答える。美咲の疑いではなく、中村の返答を結末として聞かせる。最後の字幕も中村の返答に合わせ、「部長は、会社の外の人による調査で確かめる」と示す。最後の台詞は「調べれば、分かる」。投稿者の正式な特定や音声編集の検証結果は出さず、予告字幕も出さない。
高橋 美咲「健太がこっそり録音した面接の音声……。やっぱり健太が?」
中村 浩二「投稿者はまだ分からない。調べれば、分かる。」