『隣の部屋から聞こえる私の声、それは妹の最後のメッセージだった』
——小柳美咲 二十八歳
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美咲が壁の向こうから聞こえる自分の声に驚く。
小柳 美咲「毎晩、隣の部屋から私の声…。確かめよう。」
美咲が妹の死を思い出す。
小柳 美咲「妹の春香を亡くしてから、もう三年…」
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美咲が澄江に相談し、澄江が録音機を見せる。
大川 澄江「隣人の澄江さんよ。妹さんから預かったの」
小柳 美咲「え…? この録音機は…?」
澄江が録音機の説明をする。妹が姉の声を録音していたと明かす。
大川 澄江「録音されてるのは、あなたの声。春香さん、病気で亡くなる前、ここで聞いてたの。「お姉ちゃんの声があれば寂しくない」って。今は私が、春香さんを偲んで毎晩流してたの。」
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美咲はかすかな録音に耳を澄ませる。妹がこの声に慰められていたのだと気づき、涙とともに台詞を伝える。最後の一秒は無言で、その思いを受け止める。
小柳 美咲「私の声を聞いて、寂しくなかったんだ…」
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美咲が録音機を消さずに残すことを決める。
小柳 美咲「この声、消さないよ」
美咲が録音された自分の声を聞き、妹の最後の思いを受け止めて静かに微笑む。
小柳 美咲「春香の最後のメッセージ、ちゃんと届いたよ」
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美咲が壁に向かって「もう怖くない」とつぶやく。
小柳 美咲「もう、怖くないよ」
美咲が「おやすみ」と告げても、壁の向こうの録音は続く。微笑みが止まり、美咲は壁へ目を戻す。自分が黙ったあとにも残る自分の声を、観客にはっきり聞かせて閉じる。
小柳 美咲「おやすみ、春香」