『毎晩届く夕食、届け主は私だった』第1話「毎晩の夕食、作っていたのは私だった』
——青木美咲
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夜勤明けの美咲が、温かい夕食を見つけて顔をこわばらせ、すぐに届け主を問う。
青木 美咲「誰が置いたの? まだ温かい…」
美咲がドアを開ける。隣人の洋平も台所の夕食に目を向け、自分が届け主だと名乗る。
藤井 洋平「隣の藤井です。毎晩の夕食、僕が届けてます。」
美咲はお礼を言い、洋平と二人で食卓を囲む。
青木 美咲「毎晩、ありがとうございます。助かります。」
藤井 洋平「いえ…どういたしまして。」
朝、美咲が冷蔵庫の扉を開けると自分の字で書かれたメモが貼ってある。
青木 美咲「もう朝か。これ、私の字だ。夜食を作る、って。」
翌夜、洋平が今夜は届けていないと言う。
藤井 洋平「今夜は、届けていませんよ。」
美咲がテーブルを見ると、今夜も温かい夕食がある。
青木 美咲「でも、ある…今夜も。」
美咲がメモを広げ、洋平が鍵のことを尋ねる。
藤井 洋平「その部屋の鍵、誰が持ってます?」
青木 美咲「私だけ…私しか。」
美咲が自分の手を見つめ、寝ぼけて作っていたことに気づく。
青木 美咲「作ってたのは…寝ぼけた私?」
洋平が届け主だという嘘とその理由を明かす。開いたドアから料理を見ていたと知り、美咲は椅子に座り込む。
藤井 洋平「届けたのは嘘です。心配させたくなくて。昨夜、開いたドアから、寝ぼけて料理するあなたが見えたんです。」
美咲がテーブルの夕食を見つめ、独りごちる。
青木 美咲の声が響いた。「毎晩、自分で作ってたんだ。」