『砂が降る店で、私は裾を見ずに瓶の栓を抜いた』第1話「裾を砂から離したのに、店主が瓶を傾けた』
——砂が降る?
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白い砂が降り続け、床にも厚く積もって足元をふさぐ。明日香が画面右外の徹を見て、砂のせいで帰れないと訴える。初秒から短い字幕を出す。
長田 明日香「足が砂に埋まって帰れない!止めて!」
壁際の段の上にいる徹が、栓の閉じた透明な瓶を持ち、砂を戻す方法を教える。人物と場所と時刻を紹介する。
村上 徹「栓を抜けば、砂は瓶に戻る。」
栓の閉じた瓶だけを見せる。徹が、砂に触れた物も小さくなって一緒に戻るという決まりを説明する。
村上 徹の声が響いた。「砂に触れたら、服も人も小さくなって瓶に戻る。」
明日香は砂に触れないため、画面左の床から同じ左側の壁際の段へ上がる。徹は右側の段にいる。
長田 明日香「じゃあ、砂に触らなければいいね。」
段に立った明日香が下を見て、砂に触れたスカートの裾に気づく。「裾もだ。持ち上げて、自分で帰る」と決め、左手でスカートをたくし上げる。最後には裾全体と両足が砂から完全に離れる。左手は以後もスカートを保持し、右手は空いている。
長田 明日香「裾もだ。持ち上げて、自分で帰る。」
徹は左下の、砂から離れた裾を見て一瞬目を細める。すぐに明日香へ視線を上げ、平静を装って栓を抜くよう促す。瓶は左手で上向きに保持したまま。
村上 徹「帰りたいなら、その栓を抜いて。」
隣り合う段の上。左の明日香は左手でスカートを持ち上げたまま、右の徹が左手で上向きに保持する瓶の黒い栓を、右手で完全に抜く。徹は後ろ姿をぼかし、明日香の顔だけを大きく映す。二人を同時に映すのは、瓶を徹が保持したまま明日香が栓だけを抜く位置関係を示すため。
長田 明日香「帰りたい。私が栓を抜く。」
左の段の端から、すぐ右奥の開いた出口までの短い床が、同じ固定構図の中で砂から裸の床へ変わる。天井からはもう砂が降らない。明日香は左手で裾を砂から完全に離し、右手に栓を持っている。「裾も離した。これで帰れる!」と3.5秒までに言い終え、残る無言の間に左足を開いた出口の敷居の内側へ踏み出す。右足は段に残る。全身も服も縮まず、帰路を実際に進めたことで最初の危機が解ける。画面右端には徹が上向きに保持する瓶の口だけが見える。
長田 明日香「裾も離した。これで帰れる!」
感動の山: 怖さ。左足を出口の敷居の内側、右足を段に残した明日香。左手は裾を持ち上げ、右手は栓を持つ。右端にある瓶の口が徹によって一度下へ傾けられ、回収済みの砂が明日香のブラウスへ浴びせられる。瓶の口はすぐ上向きに戻る。裾は砂から離れていたのに、砂を浴びた肩から体と服が縮み、出口から瓶へ引き戻される。明日香は砂を浴びた肩を見てから右の瓶へ目を向け、徹の意図を悟って「わざとだ……私を閉じ込める気だ。」と3.5秒までに言う。縮む右手から栓が隣の段へ落ちる。最後は1.5秒以上無言で、両手が空になり瓶へ引かれる姿を残す。
長田 明日香「わざとだ……私を閉じ込める気だ。」
砂が戻り終わった透明な瓶の中に、小さくなった明日香が立っている。瓶越しでも顔が見える。ブラウスの肩に浴びせられた白い砂が残っている。口は閉じたまま。
段に落ちた栓を拾った徹が、瓶の口を完全に閉じる。瓶の下部は画面外なので中の明日香は映さない。徹は瓶を見下ろして目的を言い切る。字幕は出さず、閉じた栓と満足げな表情を残す。
村上 徹「きれいな君を、ずっと飾りたかった。」