【公式映像脚本】『私を捨てた夫が、私の会社に面接に来た』第5話「元夫が、元妻に借金を頼みに来た』
キャッチコピー:次の日の夕方・美咲の会社の前
■ 登場人物
・高橋 美咲(3年前に夫の不倫で離婚し、現在はIT企業の採用担当責任者を務める冷静で凛とした35歳の主人公)
・高橋 健太(3年前に若い不倫相手・梨花を選んで美咲を捨てたが、現在は失業中で面接にやって来た38歳の元夫)
■ 本編カット割り台本
【シーン 1】
◆ s01(4秒)
ト書き:第4話の次の日の夕方、美咲の会社の前。元夫が、元妻に借金を頼みに来た。仕事帰りの美咲の前で、健太がいきなり歩道に土下座する。
テロップ:[次の日の夕方・美咲の会社の前]
高橋 健太「頼む、美咲! 100万円、貸してくれ!」
◆ s02(5秒)
ト書き:健太は顔を上げ、生まれてくる子どものためのお金だと言う。
高橋 健太「梨花に、子どもが生まれるんだ。その子のための金なんだよ。」
高橋 美咲「子どものため? そのお金、本当に子どものためなの?」
◆ s03(5秒)
ト書き:美咲は、お金は貸せないと断る。健太は、元夫婦だろうと食い下がる。
高橋 美咲「お金は貸せません。私たちは、もう他人よ。」
高橋 健太「冷たいな。元夫婦だろ。」
◆ s04(5秒)
ト書き:健太は両手を広げて大声を出し、通りの人の目を集めようとする。美咲は動じない。
高橋 健太「みなさん! この女は、困ってる元夫を見捨てるんです!」
高橋 美咲「大声を出しても、答えは変わらない。」
◆ s05(4.5秒)
ト書き:腕を振り回した拍子に、健太の黒い鞄の口が開き、赤いハンコの押された督促状が歩道に落ちる。
高橋 健太「あっ……! ち、違う、これはその……」
◆ s06(5秒)
ト書き:美咲が督促状を拾って読む。宛名は健太。健太が借りたお金を返せという通知で、子どものためではなく自分の借金の請求書だったと分かる。
テロップ:[督促状=借りたお金を早く返して、という知らせ(借金の請求書)]
高橋 美咲「督促状……。宛名は、健太。あなたが借りたお金を、早く返せという通知ね。子どものためじゃなく、自分の借金の請求書。」
◆ s07(5秒)
ト書き:美咲は、敦促状の宛名が健太で、借金の請求書だと指摘する。お金は子どものためではなく、自分の借金を返すためだった。健太はうろたえる。
高橋 美咲「宛名が健太で、借金の請求書。子どもは関係ない。自分の借金を返すお金でしょ。」
高橋 健太「ち、違う……」
◆ s08(5秒)
ト書き:美咲は自分のスマホを見せる。ゆうべ、名刺を見た梨花から届いたメッセージ。お金は1円も頼んでいない。
テロップ:[ゆうべ、美咲の名刺を見た梨花から届いたメッセージ]
高橋 美咲「ゆうべ、梨花さんから連絡が来たわ。「健太のお金は、1円も頼んでいません」って。」
◆ s09(6.5秒)
ト書き:美咲は督促状を健太の胸に押し返し、お金は貸さないと告げる。子どものお金は梨花さんに直接きちんと払うこと、自分の借金は自分で返すこと。言い終えると、黙って健太を見据える。
高橋 美咲「お金は貸さない。子どものお金は、梨花さんに直接、きちんと払って。自分の借金は、自分で返して。」
◆ s10(4.5秒)
ト書き:美咲は背を向けて、会社の中へ戻っていく。健太は歩道に取り残される。
高橋 健太「おい、待てよ、美咲!」
◆ s11(5秒)
ト書き:一人になった健太は、督促状を握りつぶし、スマホを取り出す。
テロップ:[数日前、美咲が健太にかけた電話を、健太はこっそり録音していた]
高橋 健太「見てろよ、美咲……。」
◆ s12(5.5秒)
ト書き:健太がスマホで音声を流す。あの面接を、こっそり録音していたのだ。美咲の声の途中で止め、にやりと笑う。
テロップ:[数日前、美咲が健太にかけた電話を、健太はこっそり録音していた]
高橋 美咲「あなたが私を捨てたことと、面接に落ちたことは……」
高橋 健太「ここで切れば、仕返しに聞こえるな。」