『同僚が寝室の赤い光だけを隠したのはなぜ?』
——それ、カメラ?
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夜の佳奈の寝室。佳奈が棚の機器を見つめる。赤い光の横に小さな黒い穴がある。冒頭字幕は最初の瞬間から表示する。
森田 佳奈「赤い光で眠れない。それ、カメラ?」
佳奈と智樹の名前と関係を字幕で示す。智樹は柔らかく否定し、佳奈は赤い光が気になると伝える。
中島 智樹「違うよ。火災報知器。」
森田 佳奈「赤い光が気になって。」
機器の出どころを佳奈が言う。智樹はベッドへ穴が向いたままの機器を示す。
森田 佳奈「昨日、智樹が持ってきたやつね。」
中島 智樹「寝室にあれば安心でしょ。」
智樹が赤い光だけに黒いテープを貼る。作業の細部ではなく、安心させる顔と、それを見る佳奈を主役にする。小さな穴は残る。
中島 智樹「光だけ隠せば、眠れるよ。」
佳奈はふさがれていない穴を指摘する。智樹は穴ではなく、佳奈の顔を見る。
森田 佳奈「この穴は、ふさがないの?」
中島 智樹「そこは、そのままで。」
佳奈が昨日機器を置いて寝たことを話す。光だけを隠したことへの疑問を、題名と同じ字幕で示す。
森田 佳奈「昨日ここに置いて、そのまま寝た。」
智樹が棚に置いていた自分の端末を取り上げ、画面を自分だけに向ける。佳奈が何を見ているのか尋ねる。端末の文字や画面内容は映さない。
森田 佳奈「その端末で、何を見てるの?」
智樹がレンズのある棚へ視線を送り、佳奈を見て撮影の目的を認める。表情の変化を淡々と見せ、強い効果音は入れない。
中島 智樹「君が寝るところを見たくて。」
佳奈は残された穴がカメラだと言い切り、手のひらでふさぐ。智樹が親切で隠したのは光だけだったと絵で回収する。
森田 佳奈「やっぱり、この穴がカメラ。」
森田 佳奈「撮ったもの、消して。」
怖さの山。佳奈は穴をふさいだまま。胸元まで寄った二人の画で、智樹は端末を自分の胸元へ寄せ、昨夜の動画がすでに保存されていると言う。台詞を開始から4秒以内に終え、最後の1.5秒は台詞も音楽も効果音もなく静止に近い画を保つ。佳奈の手では過去の撮影を止められないと分かるところで終える。
中島 智樹「昨夜の動画は、もう保存した。」