『私にお茶を勧める同居人は、片手にタオルを持っていた』
——飲むまで出るな
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朝。青いマグを持つ明子が、今日は自分が先に飲むよう求められていることに戸惑う。冒頭の短い字幕の後に名前と関係を出す。
辻 明子「私が先?仕事に行きたいんだけど。」
文子は白いマグを右手に、乾いたベージュの折り畳みタオルを左手に持つ。タオルの乾いた面を頬の横ではっきり見せ、明子が画面外からその不自然さを指摘する。文子は理由を答えず「いつもどおり」と飲むよう促す。後の濡れたタオルの提示と同じ側に置く。
辻 明子の声が響いた。「お茶なのに、乾いたタオルも?」
内田 文子「いつもどおり。」
明子は青いマグを持ったまま、普段のお茶の順番との違いをはっきり指摘する。
辻 明子「いつもはそっちが先に飲むでしょ。」
文子は順番には答えず、明子が仕事に出るとひとりになる不満を言う。乾いたタオルを持ち続けている。
内田 文子「仕事に行くと、夜まで私ひとり。」
明子は文子を責めず、安全を確認するため先に飲むよう頼む。青いマグのお茶はまだ減っていない。
辻 明子「じゃあ、そっちが先に飲んで。」
文子は返事のあと、持っていた乾いたタオルを口元へ上げる。白いマグはその下に持つ。
内田 文子「いつもどおり。ちゃんと見てて。」
文子がタオルで口元を隠したまま、お茶を口に含んでタオルへ出すひと続きの偽の試飲。外からは飲んだように見える。白いマグのお茶は少し減り、タオルの内側だけが濡れる。
内田 文子「ほら、飲んだ。平気でしょ。」
第一の逆転。文子の試飲を見た明子は、疑ったことを謝り、安全だと口にして警戒を解く。その判断から自分で青いマグのお茶を飲み込む。文子は同じ場所の画面外にいる。
辻 明子「疑ってごめん。安全なんだね。」
怖さの山: 文子がタオルの内側の茶色い濡れを顔の横で見せる。両方のお茶に眠る薬を入れ、自分は飲み込まなかったと言い切る。台詞後は無言を保つ。
内田 文子「両方、眠る薬入り。私はここに出した。」
恐怖で固まった明子が、飲みかけの青いマグを机に置く。文子の画面外の声が、ひとりになりたくなかった目的を言い切る。
内田 文子の声が響いた。「いつもどおり。今日は私といて。」
しばらく後の同じ台所。文子は台所を出ており、明子のまぶたが閉じ、椅子に座ったまま眠る。青いマグは机の左側に残り、出勤できなかった結末が確定する。