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『MY IDOL HATES ME』第7話「笑顔の値段」(動画版) ・ AI BunCho 公式

第1話第1話:小説版(ノベライズ本編)

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2026/10/24 公開・1,043字

『MY IDOL HATES ME』第7話「笑顔の値段』

——晴(仲間、広報担当)

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笑顔を作ろうとする蓮の口角が途中で止まる。晴の指が画面外から椅子の背を軽く叩く。/椅子を叩く乾いた一音。BGMなし。

晴「笑え。」

蓮はレンズを見ず、晴の目を捉える。晴は画面の再生を止めてから答える。/動画停止の小さいタップ音。部屋の換気音を残す。

蓮「俺の声、切ったのは?」

晴「俺だ。守るつもりだった。」

波形には離れた二箇所の切断点。晴は画面を伏せようとし、蓮の視線で手を止める。/加工音声は再生しない。端末ケースが机に触れる音だけ。

蓮「『消えていい』だけ抜いて、何を守った?」

晴「お前が謝れば、今夜は出られる。」

晴は紙をレンズ横へ持ち上げる。蓮は受け取らず、椅子から立つ。/紙が震える音。立つ際の衣装の擦れ。

晴「読んで。『全部、僕が悪かった』。」

蓮「してないことに、謝れない。」

海は蓮に触れず、黒い手袋の掌を晴に向けて止める。奥のユウは笑顔のまま爪先を揺らしている。晴がその不自然な笑顔に気づく。/爪先の微かな床音。音楽で感情を誘導しない。

海「その紙を、蓮に渡すな。」

晴「俺は、何を守ってたんだろう。」

晴が謝罪文を裏返し、スマートフォンのカメラを閉じる。蓮は出口へ逃げず、自分で椅子の向きを変えて晴に向き合う。/端末ロック音。紙を置く音。

晴「撮らない。まず、俺が話す。」

蓮「聞く。でも、俺の代わりに決めるな。」

晴は端末を伏せ、両手を見える位置に置く。蓮は目を伏せず、返事の後に一歩距離を取る。/換気音を少し落とし、肉声を近くする。

晴「声を切って、脅しにした。ごめん。」

蓮「許すかは、俺が決める。」

伊織が人差し指を口元から離し、卓上マイクを指す。晴は伏せたスマートフォンと点灯中のマイクを見比べる。/小さな通話回線のノイズが初めて聞こえる。

伊織「カメラじゃない。マイクが生きてる。」

晴「俺の操作じゃ、切れない。」

律が伊織と視線を交わす。伊織が端子を指示し、律が収音側だけを物理的に抜く。赤が消える。別系統の緑の通話ランプは点灯したまま。晴は言い訳せず蓮の前から半歩下がる。/端子を抜くカチリという音。その後、一秒の静寂。

スピーカーから声。晴が消えたマイクを見て、すでに遅かったと理解する。蓮は晴から目を離さない。/都の声はこの回線から乾いた質感で。言葉の後に短い回線切断音。

都「その告白も、録れた。」

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