『夫にクビにされた私、夫の会社の持ち主でした』第6話「秘密の指示』
——ヴァネッサ。ダニエルの愛人で、会社のお金を管理している
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マーカスの事務所。ヴァネッサが赤いケースのスマホでダニエルのメールを開く指。
ヴァネッサ・コールの声が響いた。「指示したのは彼よ! ダニエルが、私にやらせたの。」
マーカスの事務所。大きなモニターにヴァネッサの業務用メールの送信記録。マーカスが読むよう促す。
マーカス・リー「ダニエルが書いたことを、読んで。」
ヴァネッサがダニエルのメールを読み上げる。モニターに同じ文面が大きく出る。
ヴァネッサ・コール「十月九日の倉庫の映像は、非公開にしろ。アスターに8万ドル払え。名目はカメラの更新だ。」
エマが更新などなかったと言い、マーカスは会社の金が口止めに使われたとまとめる。エマが映像の中身を問う。
エマ・ヘイル「更新なんて、なかった。」
マーカス・リー「つまり会社の金は、口止めに使われた。新しい設備じゃない。」
エマ・ヘイル「その映像には、何が?」
ヴァネッサは映像を見ていないと言う。マーカスは、それでも支払いを承認したのは彼女だと指摘する。
ヴァネッサ・コール「見てないの。ダニエルが見せてくれなかった。」
マーカス・リー「でも、支払いを承認したのはあなただ。」
ヴァネッサが承認を認める。エマが、自分はダニエルの妻でこの会社の持ち主だと名乗り、間違いだと知っていたはずだと言う。ヴァネッサはダニエルが守ってくれると思っていたと答える。
ヴァネッサ・コール「ええ、したわ。」
エマ・ヘイル「私はエマ。ダニエルの妻で、この会社の持ち主よ。間違ってるって、わかってたはず。」
ヴァネッサ・コール「ダニエルが守ってくれると思ってた。」
エマは、ダニエルは守らなかったし、自分もかばう嘘はつかないと告げる。ヴァネッサがうなずく。
エマ・ヘイル「守らなかった。そして私も、あなたをかばう嘘はつかない。」
三人はメリディアンへ向かい、会議室でクレアに元のメールと支払い記録を手渡す。クレアは明日ダニエルの説明を聞くと言う。
クレア「私はクレア。この会社の新しい取締役会の議長よ。記録を調べて、明日ダニエル本人から説明を聞きます。あの8万ドルは、十月九日の映像を秘密にするための支払いだったのですね。」
マーカス・リー「アスターにも、映像の提出を求めます。」
会議室。エマとヴァネッサが入ってきて、クレアは会社の権限で請求し、原本はすべて保管するよう指示する。
クレア「会社の権限で求めてください。明日、ダニエルの説明を聞きます。原本は、すべて保管を。」
クレアとの話を終えたヴァネッサが廊下に出たところで、ダニエルが待ち構えていた。
ダニエル・リード「俺のメールを、エマに渡したのか?」
ヴァネッサ・コール「取締役会に、真実を渡したのよ。」
ダニエルがお前は終わりだと脅す。ヴァネッサは今度はあなたも道連れだと言い返し、一人で歩き去る。ダニエルが取り残される。
ダニエル・リード「お前は、もう終わりだ。エマの前で、よくも裏切ったな。」
ヴァネッサ・コール「かもね。でも今度は、あなたも道連れよ。」
一人になったダニエルのスマホが鳴る。ヴィクターからだ。
受話器の向こうから、ヴィクター・ブラックの声が響いた。「エマが、倉庫のことを嗅ぎ回ってる。」
ダニエル・リード「さっき、ヴァネッサから聞きました。」
ヴィクターが、あの映像は絶対に見せるな、以前も自分が命じたのだからその指示はまだ生きていると告げる。ダニエルの顔がこわばり、電話がゆっくり下りる。
受話器の向こうから、ヴィクター・ブラックの声が響いた。「なら、あの映像は絶対に見せるな。以前も私が命じた。その指示は、まだ生きている。」