『洗面所の鏡を拭いたら、姉だけ映らなくなった』
——姉だけ映らない?
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開始時、最後のひと拭きのタオルが鏡面を隠している。この遮蔽中に姉と偽物の入れ替わりが完了している。友里が息をのみ、「姉ちゃんだけ、鏡に映らない!」と言い始める。タオルは開始0.3秒までに鏡面から下がる。露出した鏡には左の友里だけが映り、すぐ右に立つ偽物の早苗は最初から映っていない。早苗の反射が消える演出はしない。本物の早苗は鏡の奥にいて見えない。字幕「姉だけ映らない?」は開始時から、姉妹の名前と関係の字幕は1秒から表示する。
杉山 友里「姉ちゃんだけ、鏡に映らない!」
名前と姉妹関係、夜の自宅であることを紹介。友里は早苗の姿を鏡に映して確かめたいと伝える。早苗は鏡を見ず、友里だけを見る。
杉山 友里「早苗姉ちゃん、鏡に映ってよ。」
杉山 早苗「友里、ここにいるでしょ。」
友里が早苗の裸足の足元にある水に気づく。早苗の服は乾いている。鏡の下の床から早苗の足元まで、水の跡がつながっている。
杉山 友里「鏡を拭いたら……足元、ぬれてる。どこから来たの?」
友里の目の前で鏡に湿った手の跡が浮かぶ。鏡の外で友里は手を下げたままで、ほかに手を出している人はいない。本物の姉の体はまだ鏡の奥の暗さに隠れている。
杉山 友里「誰も触ってないのに、手の跡?」
友里が大きな動きで手の跡を拭くが消えない。鏡の内側にあることが分かる。友里はタオルを洗面台の縁に置き、手を離す。
杉山 友里「消えない。これ、鏡の内側だ。」
早苗が友里と鏡の間に体を寄せ、視線を遮る。友里は姉の顔よりも、その向こうの鏡を見ようとする。タオルは洗面台の縁にある。
杉山 早苗「もう、鏡は見ないで。」
杉山 友里「どうして隠すの?」
友里が左へ横にずれ、鏡への視線を取り戻す。早苗は右の洗面台からタオルを取り上げる。友里は鏡の奥に人影が近づくのを見つけるが、このカットでは鏡面を画面外にする。
杉山 友里「鏡の奥に、誰かいる。」
鏡面だけを正面から映す。本物の早苗が鏡の暗い奥から近づき、先ほどの手の跡に自分の手を重ねる。「鏡を拭いてる間に、入れ替わった!」と友里に知らせる。入れ替わりはCUT 01冒頭のタオルによる遮蔽中に完了しており、友里が鏡を見て異変に気づいた時には、隣にいたのはすでに偽物だった。人物は鏡の中の早苗だけを映す。
杉山 早苗「鏡を拭いてる間に、入れ替わった!」
杉山 早苗「私が早苗!そっちは偽物!」
怖さの山。偽物が友里を見て、本物が戻れないことを言い切る。冒頭に低い効果音を一撃だけ入れる。台詞を開始から約3秒までに終え、残り約2秒半は無音で微笑みを保つ。タオルは胸より下で持っている。
杉山 早苗「本物は、鏡から出られない。」
画面開始時から鏡面全体を持ち上げたタオルが隠しており、本物の姉は映さない。右の偽物がタオルを鏡の上枠に掛けて手を離し、左で動けない友里へ振り向く。本物は鏡の中に残され、偽物が姉の立場を奪ったところで終わる。
杉山 早苗「今日から、私が姉だから。」