『写真で変な顔になると言う彼に、スマホを向けてみた』
——私とは嫌?
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撮影される由香が、恋人と一緒に写れない不満を口にする。
加藤 由香「私とは撮らないの?」
圭介はスマホを由香へ向けたまま、撮る側が好きだと言う。冒頭の字幕で名前と恋人関係を示す。
伊藤 圭介「俺は撮る方が好きなんだ。」
由香は欲しいのが自分だけの写真ではないとはっきり伝える。
加藤 由香「私ばっかり。並んで撮りたいのに。」
圭介は写真では変な顔になると言い、照れを隠すように口元を引き締める。
伊藤 圭介「俺、写真だと変な顔になるから。」
由香が撮影役を引き受け、画面右外にいる圭介からスマホを受け取る。受け渡しは由香だけの画で見せる。
加藤 由香「じゃあ、今度は私が撮るね。」
伊藤 圭介の声が響いた。「うん。俺のスマホ、使って。」
彼にカメラを向けたら笑顔がぎこちなかった。圭介は単独で撮られる寂しさを初めて口にする。
伊藤 圭介「なんか、寂しいな。」
由香はスマホを机のスマホ立てへ置き、圭介の言い分をそのまま返す。レンズは圭介と、その左の空いた位置へ向く。
加藤 由香「私も撮る方が好きって言ったら?」
感動の山: 圭介は引き締めていた口元を緩め、由香の隣で変な顔になる理由を打ち明ける。台詞の後は2秒、無言で由香を見る。
伊藤 圭介「君の隣だと、にやけちゃうんだ。」
由香はその顔を見たいと伝える。カット開始から4秒で、立ててあるスマホの10秒タイマーを押す。画面の文字は映さない。
加藤 由香「その顔が見たい。10秒で撮るよ。」
机から振り向いた由香は左の撮影位置で待つ。右の圭介が自分から間を詰め、由香の隣で立ち止まる。
撮影される二人をスマホのレンズ位置から見せる。由香が画面左、圭介が右で、肩を並べた二人の顔が同じ画面に収まる。二人ともレンズへ自然な笑顔を向け、カット開始から4秒でシャッター音が鳴る。そのまま二人の笑顔で閉じる。一緒に写れた決着を見せるための二人画。