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『MY IDOL HATES ME』第3話「報告者」(動画版) ・ AI BunCho 公式

第1話第1話:小説版(ノベライズ本編)

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2026/10/24 公開・973字

『MY IDOL HATES ME』第3話「報告者』

——鏡室/対象:朝倉 蓮

────────────────────────

通知に「鏡室/対象:朝倉 蓮」。黒い背景に白い蓮の名が一瞬点く。宛先等の個人情報は架空。指はまだ送信に触れない。/携帯が一度だけ振動。

蓮の視線が317から端末へ移る。海は携帯を胸の高さからすぐ下ろすが、画面を反転しきれない。/空調と携帯の振動の余韻。

蓮「俺の名前……。」

海「見るな。」

「接触報告/担当:蒼戸 海」の欄を2秒読ませる。報告本文は映さない。蓮は海から一歩離れる。/上着の布音。

蓮「俺のこと、報告してた?」

海「今は、俺を信じるな。」

海は蓮の逃げ道を塞がない。蓮は黒い手袋ではなく海の素手側の手を見る。素手側の手は端末を持ち、小さく震える。/施設放送のチャイムを遠くに一度。

蓮「信じるかは、俺が決める。」

海「なら、自分で見ろ。」

端末に業務着信「鏡室」。海は発話せず着信を受け、廊下へ数歩離れる。背中を向ける前、317の取っ手を一度だけ見る。/着信の短い二音。通話相手の声は聞かせない。

蓮「開けたら、どうなる?」

海「もう、知らないふりはできない。」

海の姿がロッカー側から見えなくなる。蓮は扉を20センチ開き、白封筒を左手で支え、右手で赤いカードを抜く。カード面は無地。/封筒の紙音と、カードが縁を滑る乾いた音。

蓮「それなら、もう遅い。」

赤いP02の表裏を一度だけ返す。ラベルや電子表示を足さない。蓮はカードを左の上着内ポケットへ入れ、上から掌で位置を確認する。/心拍に似た短い低音を一度。

蓮「ここに残したもの、消させない。」

蓮が白い封筒だけを元の位置に戻す。扉を静かに閉め、取っ手から手を離す。海の通話は廊下の角で終わる。二人は互いを見ない。/扉のラッチ音。通話終了の短い音。

海「蓮。誰にも、渡すな。」

蓮はポケットのカードを押さえる。海は答えを待つが、蓮は衣装室方向へ去る。二人の距離を縦画面の奥行きで示す。/蓮の足音が近くから遠くへ。

蓮「その「誰にも」に、海も入る?」

海は蓮が去った先を見たあと、業務画面へ打つ。入力欄は「朝倉を外せ」。親指が送信を押す。返信も完全な対象欄も映さず、送信済の時点で切る。/タップ音。送信の乾いた一音だけ。

海「間に合ってくれ。」

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