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お母さんにも、定休日(動画版) ・ AI BunCho 公式

第1話第1話:小説版(ノベライズ本編)

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2026/10/25 公開・1,223字

『お母さんにも、定休日』

——ご飯は?

────────────────────────

冒頭から、出かける気満々の母と、ご飯を作ってもらうつもりで慌てる娘の表情を対比する。母は娘に片手で「待って」の合図をし、もう片方の手をまだ着ているエプロンにかける。エプロンはまだ外さない。

結衣「え、ご飯は?」

母がエプロンを外して机へ置く。母が外したエプロンを、娘が目で追う。キャンバスバッグは母の肩に掛かったまま。

由香「今日は家事を休んで、昔の友達と絵を描きに行く。」

成人した娘が冷蔵庫へ目を向ける。

結衣「ご飯、作ってくれると思ってた。」

母がキャンバスバッグの肩紐に手を添えて、娘を見る。

由香「二十五歳なら、自分で作れるでしょう。」

娘がテーブルへ一歩近づく。

結衣「昨日は放っておいてって言ったのに、ご飯は頼ってるね。ごめん。」

母が二つのカップを並べる。

由香「じゃあ今日は、私も自分の時間にするね。」

娘がキャンバスバッグの肩紐を見つめ、母が怒っているのか尋ねる。

結衣「私が放っておいてって言ったから、怒ってる?」

母が母の画材箱の入ったキャンバスバッグをいったん机に置き、両手を空けて娘に穏やかに話す。娘への仕返しではなく、自分も休みたいだけだと伝える。

由香「放っておいてって言われても、怒ってないよ。たまには休みたいだけ。」

娘が母の顔を見て行き先を尋ねる。母は机のキャンバスバッグを取り、肩に掛け直す。母の画材箱はキャンバスバッグの中に入ったまま。

結衣「そっか。絵はどこで描くの?」

母が肩に掛けたキャンバスバッグから母の画材箱を取り出し、娘に見せる。自分の道具だと明言し、今日は家事を休んで、昔の友達と絵を描きに行くことと、絵が好きなことを伝える。好きになった時期はまだ話さない。

由香「これ、私の画材箱。今日は家事を休んで、昔の友達と絵を描きに行く。絵が好きなの。」

ご飯を母に頼っていた結衣が、母が外したエプロンを自分から取り、「家事は私が」と引き受ける。

結衣「家事は私が。ご飯も作るね。絵が好きなんて知らなかった。」

由香は母の画材箱をキャンバスバッグへ戻しながら、結衣に初めて「お母さんになる前から」と教える。昔からの好みを静かに説明するだけにとどめる。

由香「ずっと好きだったの。お母さんになる前からね。」

結衣は母が外したエプロンを持ち続け、取り直さない。由香がカップを机のもう一つのカップの隣へ戻して戸口に立つ。結衣は由香を名前で呼び、母自身をもっと知りたいと伝え、「明日お茶しながら、絵を見せて」と頼む。由香がうれしさをかみしめる顔を、最後の二秒はセリフなしで見せる。

結衣「由香さんのこと、もっと知りたい。明日お茶しながら、絵を見せて。」

由香は温かい笑顔でうなずき、明日お茶しながら、絵を見せてという結衣の願いを受け止める。「絵、楽しんでくるね」と言って出かける。

由香「絵、楽しんでくるね。」

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