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『夫が毎晩、隣の部屋で私の声と話している』 ・ AI BunCho 公式

第2話第2話:映像脚本・カット割り台本

2026/10/20 公開・1,736字

【公式映像脚本】『夫が毎晩、隣の部屋で私の声と話している』

キャッチコピー:午前二時、夫の書斎から聞こえるのは、私の声だった。夫は毎晩、私の声のAIと話している。問い詰めた紗代に、夫は「隣の部屋の声が、本物の君だ」と答える。

■ あらすじ

午前二時、夫の書斎から聞こえるのは、私の声だった。夫は毎晩、私の声のAIと話している。問い詰めた紗代に、夫は「隣の部屋の声が、本物の君だ」と答える。

■ 登場人物

・仁科 紗代(lead / 結婚五年目の妻)

・仁科 哲(lead / 紗代の夫。音声のエンジニア)

■ チャプター構成

[00:00] 午前二時の声

[00:13] 台所の傷

[00:23] 私の声のAI

[00:37] 問い詰める

[00:55] 本物の声

■ 本編カット割り台本

【シーン 1】

◆ s01(2秒)

 ト書き:暗い廊下。書斎の扉に耳を当てた紗代が、目を見開く。

 テロップ:[夫が毎晩、隣の部屋で——]

◆ s02(2.5秒)

 ト書き:扉の下の青い光。中から紗代の声。

 テロップ:[私の声と、話している。]

 仁科 紗代(声)「おやすみ、哲。」

◆ s03(2.5秒)

 ト書き:題字は合成。

 テロップ:[夫が毎晩、隣の部屋で私の声と話している]

◆ s04(6秒)

 ト書き:紗代の独白。時刻は午前二時。

 テロップ:[午前2時]

 仁科 紗代(声)「結婚五年目。夫は毎晩、午前二時に書斎へこもる。」

【シーン 2】

◆ s04b(3.5秒)

 ト書き:翌朝の台所。哲が後ろから紗代を抱きしめ、首すじに顔をうずめる。何かを覚えておこうとするように、目を閉じて。

 仁科 紗代「くすぐったい……。夜も、どこにも行かないでよ。」

◆ s05(3秒)

 ト書き:翌朝。台所で包丁を使う紗代。指先を切る。

 仁科 紗代「いたっ……」

◆ s06(4秒)

 ト書き:指先の小さな切り口。血は出ていない。

 仁科 紗代(声)「血は、出ていなかった。気にしなかった。」

【シーン 3】

◆ s07(3秒)

 ト書き:その夜、深夜二時。紗代が書斎の扉を開ける。

◆ s08(3.5秒)

 ト書き:モニターの前で、ヘッドホンの哲がマイクに話しかけている。

 仁科 哲「今日も、君の好きな曲を聴いたよ。」

◆ s09(3秒)

 ト書き:画面の波形。

 テロップ:[SAYO_voice_v12]

 仁科 紗代(声)「ええ、私も好き。」

◆ s10(4.5秒)

 ト書き:紗代がぞっとする。自分の声が答えている。

 仁科 紗代(声)「夫は毎晩、私の声のAIと話していた。」

【シーン 4】

◆ s11(3.5秒)

 ト書き:紗代が問い詰める。

 仁科 紗代「私がここにいるのに! なんで、そんなものと!」

◆ s11b(3秒)

 ト書き:紗代が哲の襟をつかみ、奪うようにキスする。哲は応えず、目を閉じたまま動かない。

 仁科 紗代「私を見て。声じゃなくて、私を。」

◆ s12(4秒)

 ト書き:哲がヘッドホンを外し、長い沈黙。

 仁科 哲「……紗代。今朝、包丁で切った指を見て。」

◆ s13(3秒)

 ト書き:紗代の指先。朝の切り口が、そのまま白く閉じている。

◆ s14(4.5秒)

 ト書き:紗代が自分の手首に指を当てる。脈がない。

 仁科 紗代(声)「脈が……ない。血が出なかった意味が、やっとわかった。」

【シーン 5】

◆ s15(5.5秒)

 ト書き:哲が涙をこらえて話す。

 仁科 哲「紗代は一年前に死んだ。手術の前の夜、午前二時に、この声を録った。」

◆ s16(4秒)

 ト書き:哲が画面の波形を見る。

 仁科 哲「隣の部屋の声が、本物の君だ。」

◆ s17(4秒)

 ト書き:紗代が震える声で。

 仁科 紗代「嘘……じゃあ、五年の結婚は。私は、何なの?」

◆ s18(5秒)

 ト書き:哲が紗代を抱きしめ、額にキスする。モニターの波形が揺れる。

 テロップ:[AIだったのは、私の方だった。]

 仁科 哲(声)「それでも、毎朝、君におはようを言いたかった。」

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