『夫にクビにされた私、夫の会社の持ち主でした』第9話「死んだ父が映っていた』
——父が生きてた!?
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s05の写真比較の一秒だけを先出しする。マーカスの事務所で、エマが父の古い写真を停止中の防犯映像の横に掲げ、同じ左眉の古傷を静かに確かめる。「父が生きてた!?」を最初のフレームから表示する。立ち上がる動作や発声はなく、父の名前もまだ明かさない。
金曜日の夜、マーカスの事務所。先出しより少し前へ戻る。二人が倉庫の防犯映像のコピーを見る。夫ダニエルが映像を隠したこと、新しい取締役会がコピーを取り寄せたことを短い字幕で示す。エマは男性を確かめようと巻き戻しを求める。
エマ・ヘイル「マーカス、金曜の夜までありがとう。」
マーカス・リー「弁護士ですから。夫のダニエルが隠した映像のコピーを、取締役会が入手しました。」
エマ・ヘイル「この男性を確かめたい。止めて、戻して。」
マーカスが倉庫の防犯映像のコピーを巻き戻す。エマが男性を指したところで止める。
マーカス・リー「この男性?」
エマ・ヘイル「そこ。顔を見せて。」
倉庫の防犯映像のコピーを拡大する。男性がカメラを見上げ、左眉の古傷が見える。まだ名前は明かさない。
エマ・ヘイルの声が響いた。「父か確かめたい。左眉の古傷……。」
エマが持っている父の古い写真を財布から出し、倉庫の防犯映像のコピーと比べる。左眉の古傷が同じだと分かり、あれは父よ、と静かに確認する。写真は火事より前のもので、左眉の古傷は昔からある目印。ここでは音楽を盛り上げない。
エマ・ヘイル「左眉の古傷も同じ。父のロバート・ヘイルよ。」
五年前の火事の回想。エマが消防隊員の袖をつかみ、父を捜してほしいと無言で訴える。消防隊員は危険な建物へ向かおうとするエマを引き止める。会話は入れない。
現在、十月二十三日のマーカスの事務所へ戻る。遺体が見つからず、エマは父が死んだと思っていたと話す。マーカスが十月九日の日付を指し、たった二週間前だと結びつける。
エマ・ヘイル「遺体は見つからなかった。死んだと思っていた。」
マーカス・リー「今日は十月二十三日。映像は九日。たった2週間前です。」
エマが持っている父の古い写真を財布に戻す。父が映っていたこととダニエルが映像を隠したことを結びつけるが、動機は断定しない。
エマ・ヘイル「父の映像を隠したのね。コピーはどこから?」
夫が映像を隠した件を受け、マーカスがコピーの経路を説明する。元の映像はアスターが保存している。倉庫の防犯映像のコピーは、アスターから取締役会の調査担当へ、調査担当からマーカスへ共有された。
マーカス・リー「消えてはいません。アスターが元の映像を保存し、コピーを取締役会の調査担当へ。そこから私に。」
父を見つけたいというエマの願いを受け、マーカスが倉庫の警備員へ男性の画像を送る。
エマ・ヘイル「父を見つけたい。」
マーカス・リー「倉庫の警備員に、この男性の画像を送ります。」
エマは、画像を見た倉庫の警備員なら父を知っているかもしれないと期待し、見つけたら知らせてほしいと頼む。二人は返事を待つ。
エマ・ヘイル「警備員なら知ってるかも。見つけたらすぐ教えて。」
画像を送ってから時間が経つ。マーカスが電話を受けてスピーカーにし、無言で聞く。事務所とは別の倉庫から、倉庫の警備員の声だけが聞こえる。送った画像の男性が今倉庫にいて、ロバート・ヘイルと名乗っている。
倉庫の警備員の声が響いた。「倉庫の警備員です。送ってくれた画像の男性が、今ここにいます。ロバート・ヘイルと名乗っています。」
倉庫の警備員が、父は娘に会いたがり、ずっと娘を探していたと伝える。火事の夜に父を捜してほしいと願ったエマへ、父も同じ願いを持っていたことが届く。エマは「父を帰さないで」と頼む。最後の二秒間はセリフを入れず、涙と会える希望を見せ、音楽を盛り上げる。拘束や再会は見せない。
倉庫の警備員の声が響いた。「娘さんに会いたいそうです。ずっと娘さんを探していたと。」
エマ・ヘイル「会いたい。父を帰さないで。」