『夫にクビにされた私、夫の会社の持ち主でした』第4話「8万ドルの嘘』
——8万ドル — 何に?
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マーカスの事務所。ルースが支払い記録をカメラへ突き出す。
ルース・ミラー「8万ドルですよ!カメラは一台も届いてないのに!」
マーカスの事務所。ルースがエマに、新しいカメラ代として8万ドル払われたと説明する。
ルース・ミラー「社主のエマさん。新しいカメラ代として、8万ドルも払ってるんです。」
エマ・ヘイル「そのカメラはどこに?」
ルースは、カメラはどこにもないと答える。
ルース・ミラー「そこなんです。どこにもないんです。」
マーカスが請求書・支払い証明・設備台帳を机に並べる。お金は10日前に会社の口座から出ていた。
マーカス・リー「この支払いは、今週の騒ぎの前から仕組まれていました。今から10日前に出ています。」
エマ・ヘイル「誰の指示?」
ルースが、指示したのはダニエル、承認したのはヴァネッサだと答える。警備会社はアスター・セキュリティ。
ルース・ミラー「ダニエルです。承認したのはヴァネッサ。指示書のここに、ダニエルの名前があります。」
エマ・ヘイル「それで、警備会社は?」
ルース・ミラー「アスター・セキュリティです。この支払い、旧倉庫の映像を非公開にするためです。」
ルースは、アスターが父が消えた火災現場のカメラも管理していると言う。エマが凍りつく。
ルース・ミラー「アスターは、旧倉庫のカメラも管理しています。」
エマ・ヘイル「父がいなくなった、あの倉庫?」
ルース・ミラー「はい。エマさん、あなたは5年前に、お父さんのロバート・ヘイルさんをあの火事で亡くされている。」
エマが財布から父の古い写真を、震える指で取り出す。
エマ・ヘイル「この映像を消すのは、父を消すのと同じ。」
回想、5年前の夜明け。焼け落ちた旧倉庫がまだ煙を上げている。
エマ・ヘイルの声が響いた。「この日、私は父を待ってた。まだ、待ってる。」
エマが新議長クレアに電話する。スピーカーからクレアの声。原本の支払い記録を送るよう求める。
エマ・ヘイル「新しい取締役会の議長、クレアさんに直接話します。」
マーカス・リー「新取締役会が選ばれた以上、議長が調査を動かせます。」
受話器の向こうから、クレアの声が響いた。「支払いの記録を、原本のまま送ってください。」
エマ・ヘイル「調査してくれますか?」
クレアは調査すると答え、ダニエルにも弁明の機会を与えると言う。エマは真実を見つけてと頼む。
受話器の向こうから、クレアの声が響いた。「ええ。ダニエルにも、弁明の機会を与えます。」
エマ・ヘイル「この支払いの調査、私が望むのはそれだけ。真実を見つけて。」
同じ頃、CEO室。ダニエルのスマホにアスターの担当者から電話。
ダニエル・リード「アスター・セキュリティか。」
受話器の向こうから、アスターの担当者の声が響いた。「アスターの担当です。8万ドルの請求書について、問い合わせがありました。」
ダニエル・リード「誰だ?」
メリディアンの経理からの問い合わせだと聞き、ダニエルは何も渡すなと命じる。
受話器の向こうから、アスターの担当者の声が響いた。「メリディアンの経理の方です。」
ダニエル・リード「エマには、何も渡すな。」
ヴァネッサがダニエルを見つめ、映像ひとつ隠すのになぜ大金を払ったのかと問う。
ヴァネッサ・コール「倉庫の映像ひとつ隠すのに、どうして8万ドルも?」
ダニエル・リード「声を落とせ!」
ダニエルが近づき、エマには絶対に見せられないものだと言う。
ヴァネッサ・コール「あの映像に何が映ってるか、私は知らないのよ。それでも8万ドル?」
ダニエル・リード「お前には言った。エマには、絶対に見せられないものだ。」