【公式映像脚本】『MY IDOL HATES ME』第8話「請求書』
キャッチコピー:鷹見/責任者
■ 登場人物
・律(26歳・182cm。リーダー、静かな統率。練習生費用を肩代わりし事務所に借りがある。)
・レオ(23歳・178cm。ダンス、短気で義理堅い。ユウの明細に自分の筆跡があり罪悪感。)
・ユウ(22歳・174cm。最年少、明るいが不眠。家族宛の架空費用請求で支配されている。)
・セナ(28歳・184cm。作曲兼最年長、皮肉。鏡室システムの設計に協力。停止権限はない。)
・鷹見(46歳男性。玻環芸能の統括責任者で鏡室の最終決裁者。三つの顔を持つ悪役。(1)仕掛け人: 企画とコンセプトで全てを決め、「売れる物語」のためならメンバーの本心や涙も演出の材料にする。(2)カリスマ: 表では情熱的な師匠。「君たちのため」と言いながら、契約・請求・恋愛禁止・SNS・予定表の厳しい規則で縛る。(3)支配者: 誰をデビューさせ誰を干すかを一人で決め、メンバー同士を競わせて孤立させる。声を荒げず、細く冷たい目と口元だけの薄い笑みで、予定表を読むように脅す。)
■ 本編カット割り台本
【シーン 1】
◆ s01(3秒)
ト書き:封筒から一枚の請求明細が滑り出し、ユウの白い大リボンの下で止まる。/紙束を置く強い一音。
テロップ:[鷹見/責任者]
鷹見「払え。夢の代金だ。」
◆ s02(6秒)
ト書き:ユウは反射的に笑い、封書を押さえる。鷹見は口元だけの薄い笑みのまま、署名前の更新契約書を横に置く。笑顔を保つユウの指先だけが震える。/封書の角を指がこする音。
テロップ:[ユウ(最年少の仲間) / 家族への請求で脅されている]
ユウ「家族への請求、止めて。」
◆ s03(8秒)
ト書き:ユウが既払欄を指す。鷹見はその指を払わず、別用紙の『立替』の見出しを示す。/用紙を一枚めくる音。
テロップ:[鷹見(事務所のトップ)]
テロップ:[請求書]
ユウ「これ、先月払い終えた分だ。」
鷹見「立替は別だ。記録は全部、私が持っている。」
◆ s04(8秒)
ト書き:律は送金控えを表示した自分の携帯を机に置く。ユウは初めて作り笑いを解き、律を見る。/携帯を置く低い音。律が一息置いて話す。
テロップ:[律(グループのリーダー)]
律「その研修費は、俺が立て替えた。」
ユウ「俺のために、まだ借りが?」
◆ s05(8秒)
ト書き:律は携帯から手を離す。ユウは画面を自分で引き寄せる。奥のレオが用紙の受領欄に気づき、動きを止める。/換気音とユウの浅い息。
テロップ:[レオ(仲間、ダンス担当)]
テロップ:[律も、事務所への借りを隠していた。]
テロップ:[レオが見たのは、請求明細の受領欄。]
律「借りを隠した。守った気でいた。」
◆ s06(8秒)
ト書き:レオが黒いレースの指で署名欄をなぞりかけ、触れずに止める。ユウが用紙を回して自分で読む。/衣装の金属飾りが一度鳴る。
テロップ:[通し番号 HK-1042]
レオ「この受領欄……俺の字だ。」
ユウ「これ、レオの字?」
◆ s07(8秒)
ト書き:レオが拳を開く。ユウは怒鳴らず、机から半歩離れて一度息を吐く。/レオの声を荒げない。息を吐く音を近く。
テロップ:[荷物を受け取るための署名が、請求に使われた。]
レオ「荷物の受取だって。金額は白紙だった。」
ユウ「笑えば、終わると思った。」
◆ s08(10秒)
ト書き:鷹見が口元だけの薄い笑みのまま、明細を封筒へ戻そうとする。ユウが用紙の端を押さえ、鷹見の手から自分の側へゆっくり引く。律とレオは手を出さない。/紙が机を擦る長い音。
鷹見「仲良しごっこは売れない。君たちのために、家族に払ってもらう。」
ユウ「消すな。俺が確かめる。」
◆ s09(10秒)
ト書き:ユウのうなずきを受け、セナが二枚を並べる。金額ではなく、下部の通し番号HK-1042に指を置く。律の携帯の送金控えにも同じ番号。/一枚ずつ置く二つの紙音。
テロップ:[セナ(最年長の仲間、作曲担当)]
テロップ:[通し番号 HK-1042]
テロップ:[同じ番号!]
テロップ:[払った記録も、今の請求も、同じ番号。]
セナ「金額じゃない。ここ、番号。」
◆ s10(8秒)
ト書き:セナは二枚を離して置いたままユウを見る。ユウは明細を隠さず表に向ける。鷹見は原帳のある方向を目で示して去る。/扉のラッチ音は台詞の後。最後の一秒だけ低いオリジナルの衝撃音。
テロップ:[第8話『請求書』]
セナ「この請求、二重だ。」