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『生き埋めにされた王妃の復讐』 ・ AI BunCho 公式

第1話第1話「生き埋めにされた王妃」(小説版)

2026/10/20 公開・5,166字・👁️ 8 閲覧

『生き埋めにされた王妃の復讐 第1話』

——王冠ごと埋められた王妃は、墓の下の竜と戻ってきた

────────────────────────

夫である王に先王殺しの罪を着せられ、王冠ごと生き埋めにされた王妃セレン。墓所の床下に鎖でつながれていた盲目の竜と共に脱出し、15年後、軍を率いて戻る。敵軍の元帥は、死んだと聞かされていた彼女の息子だった。母も子も、相手が誰かを知らない。

セレン王妃(主人公。生き埋めにされた王妃、灰の軍勢の首領)——オストレル王国の王妃。先王の毒殺に気づき、夫コルヴィンを告発しようとして罪を着せられた。墓所から竜と共に脱出し、焼かれた辺境の民を集めて軍にした。

コルヴィン王(敵役。父を毒殺して王位に就き、王妃に罪を着せた王)——物静かで、怒鳴らず、相手に選ばせる形で人を動かす。毒「夜咲き草」の小瓶を15年持ち続け、邪魔者は同じ方法で消す。

ケイル元帥(本名アリック)(セレンの息子。王に「ケイル」と改名され、母は逆賊だと教えられて育った王の軍の元帥)——王の養子として育ち、王を父と呼ぶ。真面目で寡黙、命令には従うが、母の形見の円盤だけは手放さない。

オズウィン(王家の墓守。王妃に蝋燭を渡した唯一の味方、現在はケイルの鎧番)——王の命令で王妃を棺に納めたが、蓋に漆喰を塗らず、蝋燭と火打ち石を渡した。王の口止めで15年黙り、ケイルのそばに仕え続けた。

真っ暗な石棺の中。震える手が火打ち石を打ち、蝋燭に火がつく。

王冠をかぶった女が石棺の中で目を見開いている。

VO:seren「私は王冠ごと埋められた。」

床の鉄格子の下で、巨大な白濁した眼が開く。

王家の墓地の地面が割れ、灰白の竜が月に向かって翼を広げる。

VO:seren「だから、もっと深くに埋められていたものを連れて戻った。」

15年後。鉄の半仮面の女が竜の首に乗って戦場を見下ろす。

[生き埋めにされた王妃の復讐]

     *

オストレル王国の玉座の間。夜。

[十五年前]

先王が寝台で死んでいる。唇が緑がかった黒。王妃セレンが立ちすくむ。

死者の手の横の緑の小瓶を、王妃の手が拾う。

子ども部屋。眠る王子アリックの横に王妃が座る。

骨の円盤を二つに割り、片方を眠る子の首に結ぶ。

王妃が子に囁く。

セレン王妃「半分ずつ。もう片方を見つければ、私に会える。」

王妃が小瓶を握り、玉座へ歩く。

玉座のコルヴィン王。動じない。

小瓶を掲げる。

セレン王妃「お父上は熱病で死んだのではない。」

王がわずかに笑う。

コルヴィン王「皆はどちらを信じると思う、セレン?」

王の肩越しの王妃。

セレン王妃「評議会よ。夜明けに。」

王が二本指を上げる。柱の陰から衛兵が出て王妃を捕らえる。

王の手が、王妃の指を小瓶ごと握らせる。

コルヴィン王「しっかり持っていろ。」

王が扉に向かって叫ぶ。

コルヴィン王「王妃が父上に毒を盛った!」

扉口で凍りつく廷臣たち。

王妃が罠を悟る。

     *

王家の地下墓所。床の中央に王冠の形の錠がついた巨大な鉄格子。

縛られた王妃が石棺へ運ばれる。王が続く。

墓守オズウィンが漆喰の鏝を持って目を伏せる。

王が王冠を王妃の頭に押しつける。

コルヴィン王「王冠はくれてやれ。」

王が見下ろす。

コルヴィン王「暗闇で好きなだけかぶっていろ。」

王妃が見上げて言う。

セレン王妃「殺したのは私じゃない。あなたよ。」

王が嘲るように頭を下げる。

コルヴィン王「王妃万歳。」

衛兵が重い石蓋を押していく。手前の若い衛兵(左耳が欠けている)が目をそらす。

蓋の影で、墓守が蝋燭と火打ち石を王妃の手に押し込む。

墓守が囁く。

オズウィン「漆喰は塗っていません。」

細くなる光の中で王妃が言う。

セレン王妃「息子に伝えて、私は——」

蓋が閉じる。闇。

王が階段を上がり、松明が一本ずつ消されていく。

闇の中の独白。

VO:seren「ここで死ねば、息子は母を人殺しだと信じて育つ。」

王冠がかすかに光る。

VO:seren「そして本当の人殺しが、あの子を育てる。」

     *

蝋燭に火がつき、王妃の顔が浮かぶ。

肩で蓋を押す。わずかに動く。

蓋が床に落ちる。

王妃が棺から出る。

階段上の鉄扉は外から鎖で閉ざされている。

広大な闇に小さな灯。

壁の浮き彫り。王たちが首輪で竜を地下につないでいる。

VO:seren「始祖の王たちは、ここに何かをつないだ。」

浮き彫りの細部。冠をいただく王が血の掌を王冠形の錠に押し当てている。

鉄格子の上に跪く。下から温かい風。

下から巨大な吐息。王妃が息を止める。

格子の下を白い鱗が滑っていく。

白濁した眼に蝋燭の灯が映る。

後ずさり、錠と浮き彫りを見比べる。

     *

王冠を外し、七つの先端を見つめる。

王冠の先で掌を切る。

血の手を上げて言う。

セレン王妃「暗闇でかぶれと言ったわね。」

血の掌を錠に押し当てる。錠の継ぎ目が橙に光る。

鉄格子の床が持ち上がり、灰が噴き上がる。

竜の頭が格子を破って現れる。

王妃が凍りつく。背後に竜の鼻先。

竜の白い眼に王妃が映る。

血の掌を差し出す。竜が触れ、首を垂れる。

首輪の鎖をつかんで首に乗る。

竜が天井を突き破る。

空の石棺が落石で砕ける。

フックと同じ画。墓地が割れて竜が飛び立つ。

竜の首の上の王妃。

月夜の都と宮殿の上を、灰を引いて竜が飛ぶ。

城壁の衛兵が見上げて固まる。

宮殿の中庭に灰が雪のように降る。

     *

露台の王。肩に灰が積もる。

杯のワインに灰が落ちる。

衛兵長が跪いて報告する。

OS:guard「墓所が開いております。遺体はありません。」

王が言う。

コルヴィン王「ならば、あの怪物と一緒に焼け死んだ。」

戸口に裸足の王子。胸に半分の円盤。

王が膝をついて優しく言う。

コルヴィン王「母上は、お祖父様に毒を盛ったのだ。」

王子の涙。

王が振り返らずに命じる。

コルヴィン王「王子も死んだと国中に触れ回れ。」

王の手が子の頭に置かれる。

VO:corvin「今夜からお前はケイルだ。アリックは死んだ。」

戸口の陰で墓守が聞いている。

     *

焼けた辺境。夕焼けの空を竜が渡る。

VO:seren「王は国中に、私の息子は死んだと告げた。」

村の広場で触れ役が鐘を鳴らす。群衆に頭巾の王妃。

OS:herald「逆賊の王妃が王子に毒を盛った!」

涙。それから顎に力がこもる。

頭巾を下ろして誓う。

セレン王妃「なら、あの男のすべてを奪う。」

尾根の焚き火。竜が王妃を囲んで丸くなる。

VO:seren「だから、あの男に焼かれた者たちを集めた。」

亡命者たちと剣の稽古。

夜、竜の首にまたがり焼けた砦の上を低く飛ぶ。

竜が砦の門を引きはがし、囚人たちが逃げ出す。

亡命者たちが跪く。

鍛冶の槌が鉄の半仮面を打つ。

15年後。白い一房の髪。鉄の半仮面をつける。

黒い尾根に広がる灰の軍勢の野営。岩の上に竜。

玉座の間。若い騎士が王の前に跪く。

王が剣を柄から渡す。

王が言う。

コルヴィン王「お前の母は私の父に毒を盛った。忘れるな。」

同じ構図で大人になった顔。首に半分の円盤。

ケイル元帥(本名アリック)「忘れたことはありません。」

     *

グレイフィールドの平原。王の軍の野営。

[現在]

若き元帥ケイルが天幕に入る。

地図卓に座る王。

王が白い駒を川の向こうに置く。

コルヴィン王「あの女の獣が川で目撃された。」

ケイルが答える。

ケイル元帥(本名アリック)「では明日、戦います。」

天幕の口から対岸の尾根の焚き火を見る。

首の半分の円盤を指で回す癖。

王の視線が円盤に落ちる。

コルヴィン王「まだ逆賊の飾りを着けているのか。」

ケイルが円盤を握る。

ケイル元帥(本名アリック)「母のものは、これしかありません。」

天幕の隅で鎧を磨く老オズウィンの手が止まる。

王が冷たく言う。

コルヴィン王「ならば魔女と一緒に燃やせ。」

黙って円盤を鎧の下に隠し、背を向ける。

天幕の外。ケイルが老人に尋ねる。

ケイル元帥(本名アリック)「あなたは母を知っていた。どんな人だった?」

老人が目をそらして答える。

オズウィン「勇敢でした。私よりずっと。」

     *

対岸の尾根を、竜が低く飛ぶ。

老人が見上げて固まる。桶が落ちる。

望遠。竜の首の、壊れた鉄の首輪。

老人が気づく。

オズウィン「墓所の下にいたものだ。」

「生きていた」

オズウィン「生きておられた。」

老人が元帥の天幕へ急ぐ。

王が影から出て老人の行く手をふさぐ。

王が軽く言う。

コルヴィン王「亡霊でも見たような顔だな。」

老人がごまかす。

オズウィン「灰を見ただけです、陛下。」

王がワインを注ぐ。杯の陰で、あの緑の小瓶を傾ける。

王が杯を渡す。

コルヴィン王「飲め。昔のよしみだ。」

杯の表面が震える。

老人が王を見たまま飲み干す。

     *

夜。老人が天幕に倒れ込み、ケイルが受け止める。

唇が緑がかった黒。先王と同じ。

老人があえぐ。

オズウィン「お母上は……王冠を……」

ケイルが首を振る。

ケイル元帥(本名アリック)「母は死んだ。」

老人の手が円盤をつかみ、力が抜ける。

オズウィン「彼女は——」

悲しみが怒りに変わる。

王が戸口に立つ。

コルヴィン王「夜咲き草だ。あの女の毒だ。」

王があおる。

コルヴィン王「我らを滅ぼしに戻ってきたのだ。」

目を閉じさせて立ち上がる。

ケイル元帥(本名アリック)「ならば、私が終わらせる。」

天幕の外に兵が集まる。

     *

夜明け。灰色の平原に両軍。

尾根の王妃。あの鉄の王冠をかぶる。

王妃が言う。

セレン王妃「私は王冠ごと埋められた。」

セレン王妃「今日は、かぶって行く。」

剣の柄に、円盤のもう半分が結ばれている。

ケイルが面頬を下ろす。

騎兵が突撃を始める。

泥を蹴る蹄。

ケイルが叫ぶ。

ケイル元帥(本名アリック)「王のために!」

空撮。数千騎が平原を駆ける。

王妃が手を上げ、拳を握る。

竜が岩から飛び立つ。

竜が低く飛び、灰の息を吐く。突撃の先頭が止まる。

灰の中で兵がむせ、馬が回る。

ケイルが灰の壁の前で止まる。

面頬の奥の目。

灰の軍勢が盾を構える。

     *

静まり返った平原。突撃は灰の中で止まっている。

灰の中から王妃が一人で、止まった王の軍の前列へ歩み出る。

前列の白髪の兵。左耳が欠けている。王冠を見て顔色が変わる。

兵が槍を落とし、灰の中に膝をつく。

前列の兵が次々に膝をつく。

OS:soldiers「王妃だ……俺たちが埋めた王妃だ」

仮面の外の頬を、涙が灰を割って落ちる。

王妃が兵に言う。

セレン王妃「立ちなさい。あなたは石を押しただけ。」

丘の上の王。笑みが消えていく。

王が名を呟く。手綱の手が震える。

コルヴィン王「セレン。」

王妃が剣先を丘の王へ向ける。

盲目の竜が熱を追い、丘の王へ首を向ける。

灰の軍勢が叫ぶ。膝をついた王の兵が顔を上げる。

OS:host「王妃万歳!」

膝をつく兵の間を、ケイルが一騎で抜けて馬を降りる。

王妃が問う。

セレン王妃「王の軍を率いるのは誰?」

ケイルが面頬越しに答える。

ケイル元帥(本名アリック)「王の息子だ。」

セレン王妃「なら、父親の罪を背負って死になさい。」

ケイル元帥(本名アリック)「お前は、母の仇として死ね。」

剣の柄の半分と、喉当ての下の半分。ピントが送られる。

母と子が剣を抜いて灰の中で向かい合う。その上で竜が翼を広げる。

[第2章 灰の中の対面]

     *

王妃は王冠ごと生き埋めにされ、墓の下には竜がいた。

先王は王妃が来る前にすでに毒で死んでいた(王妃は犯人ではない)。

王が自分の父を殺し、王妃に罪を着せた。

始祖の王たちが墓所の下に竜をつなぎ、封印は冠をいただく者の血で開く。

王子アリックは生きていて「ケイル」と改名される。国には王子も死んだと告げる。

セレンは「王子は死んだ」という布告を信じる。

オズウィンが竜の首輪で、灰の女王=生きていた王妃だと気づく。

王はあの緑の小瓶をまだ持ち、同じ毒でオズウィンを殺す。

王妃を埋めた兵が膝をつき、王は王妃が生きていたと知る(第1話の決着)。

向かい合う二人がそれぞれ円盤の半分を持っている(母と子)。

竜の名と、なぜ王家が竜をつないだのか/セレンの火傷の理由。

【次章への問い】セレンは、もう片方の円盤に気づく前に、自分の息子を殺してしまうのか。

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