【公式映像脚本】『離婚届を出しに行ったら、夫は二年前に死んでいると言われた』
キャッチコピー:二年間、指一本触れてこない夫と別れるため、真希は役所の窓口に離婚届を出した。返ってきたのは「ご主人は二年前に亡くなっています」。では毎晩、隣の部屋で眠るあの人は誰なのか。
■ あらすじ
二年間、指一本触れてこない夫と別れるため、真希は役所の窓口に離婚届を出した。返ってきたのは「ご主人は二年前に亡くなっています」。では毎晩、隣の部屋で眠るあの人は誰なのか。
■ 登場人物
・早瀬 真希(lead / 夫と別れようとしている)
・早瀬 涼(夫・慧の双子の弟)(lead / 真希の夫として暮らしてきた男。本当は夫・慧の双子の弟)
・窓口の職員(support / 役所の窓口の職員)
■ チャプター構成
[00:00] 窓口で
[00:12] 触れない夫
[00:23] 双子の弟
[00:51] 18時の電車
[01:04] 本当の名前
■ 本編カット割り台本
【シーン 1】
◆ s01(2秒)
ト書き:役所の窓口。離婚届を差し出したまま、真希が凍りつく。
テロップ:[離婚届を出しに行ったら——]
◆ s02(3.5秒)
ト書き:職員が画面を見て、言いにくそうに顔を上げる。
窓口の職員「ご主人は、二年前に亡くなっています。」
◆ s03(2.5秒)
ト書き:題字は合成。
テロップ:[離婚届を出しに行ったら、夫は二年前に死んでいると言われた]
◆ s04(4.5秒)
ト書き:白い紙の上で震える真希の手。
早瀬 真希(声)「二年前の事故のあと、夫は、私に触れなくなった。」
【シーン 2】
◆ s05(4.5秒)
ト書き:回想。台所に立つ夫の背中。優しく料理をしている。
早瀬 真希(声)「優しいのに、寝室は別。指一本、触れてこない。」
◆ s06(3秒)
ト書き:食卓で、真希が夫の背中を見つめる。
早瀬 真希(声)「だから、別れようと決めた。」
◆ s06b(3秒)
ト書き:回想。夜の台所。真希が背伸びして夫にキスしようとする。唇が触れる寸前、夫はそっと肩を押して顔をそむける。
早瀬 真希「……今夜も、別の部屋で寝るの?」
【シーン 3】
◆ s07(3秒)
ト書き:夜。帰宅した真希が、書類を食卓に叩きつける。
早瀬 真希「あなた、誰なの。」
◆ s08(2.5秒)
ト書き:食卓の書類。
テロップ:[死亡 早瀬 慧 二年前]
◆ s09(3.5秒)
ト書き:夫が目を伏せ、告白する。
早瀬 涼(夫・慧の双子の弟)「……慧の、双子の弟です。涼といいます。」
◆ s10(6秒)
ト書き:涼が、兄の最期を話す。
早瀬 涼(夫・慧の双子の弟)「兄は事故で死んだ。最後に「妻を頼む」って。」
◆ s11(3秒)
ト書き:真希の目から涙。
早瀬 真希「二年も、私をだましてたの?」
◆ s12(4秒)
ト書き:涼が静かに答える。
早瀬 涼(夫・慧の双子の弟)「触れなかったのは、君が兄の妻だからだ。」
◆ s12b(6秒)
ト書き:涼が真希の頬に手を伸ばし、触れる寸前で止める。額と額が近づき、目を閉じる。
早瀬 涼(夫・慧の双子の弟)「一度でも触れたら、もう兄のふりはできなかった。」
【シーン 4】
◆ s13(5.5秒)
ト書き:翌日の夕方。涼が小さな鞄を持って玄関に立つ。
早瀬 涼(夫・慧の双子の弟)「18時の電車で、町を出る。もう、君を縛らない。」
◆ s14(2.5秒)
ト書き:真希が銀杏の落ち葉の舞う秋の夕暮れの道を走る。18時まであと7分。
テロップ:[18時まで あと7分]
◆ s15(3秒)
ト書き:誰もいないホームに涼が一人。落ち葉が足もとを転がっていく。
◆ s16(2.5秒)
ト書き:息を切らした真希が、紙を差し出す。
早瀬 真希「待って!」
【シーン 5】
◆ s17(3秒)
ト書き:真希の手の書類。
テロップ:[婚姻届 夫になる人 早瀬 涼]
◆ s18(2.5秒)
ト書き:涼が目を見開く。
早瀬 涼(夫・慧の双子の弟)「これ……離婚届じゃ——」
◆ s19(6秒)
ト書き:真希が泣きながら笑う。
早瀬 真希「二年間、私に恋をさせたのは、慧じゃない。あなたよ。」
◆ s20(4秒)
ト書き:背後を電車が通り過ぎる。真希が涼の襟を引き寄せ、激しくキスする。
テロップ:[夫だった人の、本当の名前を書いた。]
早瀬 真希(声)「今度は、本当の名前で結婚して。」