『夢を追うと捨てた彼が、私の会社の面接に来ました』
——五年前、私を捨てた彼が面接に来た
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沙織が面接官として座り、拓海が向かいの椅子に座る。沙織のモノローグで「五年前、私を捨てた彼が面接に来た」と明かす。
河野 沙織の声が響いた。「五年前、私を捨てた彼が面接に来た」
拓海が自己紹介し、沙織が社長として応じる。
倉田 拓海「倉田拓海です。起業経験があります」
河野 沙織「河野沙織です。この会社の社長です」
倉田 拓海「え……社長? 五年前、夢を追うからって別れたのに、まだ夢の途中なんです」
拓海が夢を語り、沙織がメモを書いたことを思い出す(回想カット)。
倉田 拓海「いつか自分の会社を作りたいんです」
河野 沙織「その夢、私が書いたメモですね」
拓海が立ち上がった拍子にメモを落とし、沙織が拾う。
倉田 拓海「あ、すみません。それ、大事なメモで」
沙織がメモを開き、自分の筆跡だと気づく。
河野 沙織「この字は、私が書いた字だ」
沙織がメモを持ったまま拓海に問いかける。拓海は動揺する。
河野 沙織「このメモ、どうして持っているの?」
倉田 拓海「え? それは、僕の夢のメモです」
沙織がメモを書いたのは自分だと告げ、会社を立ち上げたことを明かす。
河野 沙織「このメモを書いたのは、私です」
河野 沙織「この会社も、このメモから始めたんです」
沙織が「夢を叶えたのは私」と言い、不採用を告げる。拓海は謝る。
河野 沙織「夢を叶えたのは、私です」
倉田 拓海「ごめん……あの時のこと、ずっと後悔してた」
河野 沙織「あなたは、不採用です」
沙織が部屋を出る。拓海は一人残され、机の上にメモだけが残る。
河野 沙織「お疲れさまでした」