表示の設定

本文の文字の大きさ
背景
書体
行間
余白
向き
画面全体の文字サイズ

ボタンやメニューも含めて全体を拡大・縮小します。BunCho・スタジオと共通の設定です。

『結婚相談所で紹介された相手は、私の夫だった』 ・ AI BunCho 公式

第1話第1話:小説版(ノベライズ本編)

2026/10/20 公開・1,669字・👁️ 1 閲覧

『結婚相談所で紹介された相手は、私の夫だった』

——会話のなくなった結婚七年目。クリスマスまでにもう一度ときめきたくて、玲はこっそり結婚相談所に登録した。お見合いの席に現れたのは、夫・直樹。しかも夫は、三か月も前から登録していた。

────────────────────────

会話のなくなった結婚七年目。クリスマスまでにもう一度ときめきたくて、玲はこっそり結婚相談所に登録した。お見合いの席に現れたのは、夫・直樹。しかも夫は、三か月も前から登録していた。

高原 玲(lead / 結婚七年目の妻)。

高原 直樹(lead / 玲の夫。無口な設計士)。

神崎(support / 結婚相談所の担当者)。

ラウンジ。笑顔で顔を上げた玲が、そのまま固まる。

視線の先に、文字が浮かび上がる——『結婚相談所で紹介された相手は——』。

花束を持った直樹が立ち尽くす。

視線の先に、文字が浮かび上がる——『私の夫だった。』。

高原 直樹「……玲?」

題字は合成。

視線の先に、文字が浮かび上がる——『結婚相談所で紹介された相手は、私の夫だった』。

     *

一週間前。夜の食卓で一人で食べる玲。向かいの皿は空。寂しさに慣れてしまった顔。

視線の先に、文字が浮かび上がる——『一週間前』。

高原 玲は胸の奥で呟いた。——結婚七年目。夫婦あるある。最後に話したのが、いつか思い出せない。

玲がスマホを見つめる (画面は見せない)。

高原 玲は胸の奥で呟いた。——クリスマスまでに、もう一度ときめきたくて。こっそり結婚相談所に登録した。

ラウンジ。直樹が玲の唇のコーヒーを親指でぬぐい、顔が近づいて二人とも固まる。

高原 玲「はじめまして……じゃ、ないわよね。」

     *

その瞬間、空気が凍りついた。相談所の個室。担当の神崎が書類をめくる。

神崎「ご主人は、三か月前からご登録です。」

その瞬間、空気が凍りついた。玲の顔がこわばる。

高原 玲は胸の奥で呟いた。——私より、ずっと先に。

玲が笑ってみせるが、声が震える。

高原 玲「先に別れたかったのは、あの人の方だったのね。」

     *

神崎が規則を告げる。

神崎「ご夫婦で別々に登録、実はあるあるです。お見合いのお返事は、今夜9時までに。」

夜の食卓。8時50分。玲が断りの返事を打ちかけて止まる。

視線の先に、文字が浮かび上がる——『21時まで あと10分』。

高原 玲「……どうして、今さら?」

玲が唇をかむ。

高原 玲は胸の奥で呟いた。——断られる前に、私から断る。もう、泣かない。

食卓に置かれた封筒。神崎からの、夫のプロフィール。

高原 玲は胸の奥で呟いた。——担当さんが渡してくれた、夫のプロフィール。

     *

玲が読む、理想の相手の欄。

視線の先に、文字が浮かび上がる——『理想の相手:妻。できれば、七年前の妻と、もう一度。』。

玲が口を押さえて笑い泣きする。

高原 玲は胸の奥で呟いた。——夫は、私ともう一度始めるために登録していた。

21時ちょうど。玄関のチャイム。

視線の先に、文字が浮かび上がる——『21:00』。

玄関の扉が開き、花束を持った直樹が立っている。

高原 直樹「返事、聞きに来た。」

直樹が玲を玄関の壁に追い詰め、壁に手をつく。七年ぶりの近さ。

高原 直樹「七年分、口説きに来た。断るなよ。」

玲が自分のスマホを差し出す。

視線の先に、文字が浮かび上がる——『理想の相手:夫。』。

高原 玲「……私の、理想の相手の欄も見る?」

その瞬間、空気が凍りついた。玄関。花束をつぶしながら、七年ぶりのキス。

視線の先に、文字が浮かび上がる——『理想の相手の欄に、お互いの名前があった。』。

高原 直樹は胸の奥で呟いた。——……好きだ。交際、お願いします。

日常のわずかな綻びから始まった『結婚相談所で紹介された相手は、私の夫だった』の真実は、静かな余韻を残して幕を閉じる。だが、彼らが選んだその先の未来はまだ誰も知らない。

段落へのコメント

誤字・矛盾を報告

本文の文字を選ぶと、段落へのコメントや誤字・矛盾の報告ができます。

★で評価

レビューを書く

応援コメント 0

ログインして応援コメントを書く

通報する

理由