『泣くと話を終える彼が、結婚の話で泣き出した』
——泣いたら終わり?
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夜の居間。
宮本 千夏「結婚の話、泣いても最後まで聞いて。」
右の椅子に座る孝介が、左の千夏を見て、自分の決まりを告げる。
江口 孝介「泣いたら話は終わり。ケンカになるから。」
千夏は左の椅子に座ったまま、別れたいのではなく、泣いても二人で決めたいと伝える。
宮本 千夏「別れたいんじゃない。泣いても二人で決めたい。」
孝介は左の千夏から目をそらさず、涙を見ると話せなくなるとこぼす。
江口 孝介「泣かれると、何も言えなくなる。」
千夏が今のままでは結婚できないと告げる。右の椅子の孝介は涙をため、やがて泣き出す。
宮本 千夏の声が響いた。「このままなら、結婚はできない。」
千夏は右の孝介の涙を見て、同じ決まりを返し、左の椅子から立つ。
宮本 千夏「泣いたね。その決まりなら、今日は終わり。」
涙の残る孝介が、左に立つ千夏を見上げ、自分が与えていた苦しさを認める。
江口 孝介「こんなふうに、話せなくしてたんだな。」
孝介は左上の千夏を見つめたまま、涙から逃げていた理由を短く明かす。
江口 孝介「泣かれると、嫌われた気がして怖かった。」
孝介が「じゃあ、俺たちは終わり?」と尋ねる。千夏は口を閉じたまま、彼の左側で止まって見下ろす。
江口 孝介の声が響いた。「じゃあ、俺たちは終わり?」
孝介のすぐ左に立つ千夏が、彼を見下ろして涙を流す。「今日は終わり」と返したのは対話を終えるためではなく、その決まりを終えるためだったと伝える。
宮本 千夏「話じゃなく、決まりを終えたい。」
孝介は涙の残る顔で千夏を見て、話を聞くと答えながら右の椅子から立つ。
江口 孝介「結婚の話、最後まで聞かせて。」
左の千夏が右の孝介を抱きしめる。涙の残る千夏の目が優しく緩み、抱き合った状態で閉じる。